国際結婚の手続き
インドネシアと日本で結婚の手続きにはたくさんの違いがありました、書類も時間も、煩雑さも。そのため、先にインドネシアで婚姻の手続きをしようか、それとも日本が先か、私は迷っていました。ただ、当時は2人とも日本に滞在していましたし、結婚後の配偶者ビザの申請もありましたので、日本での結婚手続きを先にすることに決めました。
手続きの中で、驚いたことはたくさんあります。例えば、インドネシア人同士の結婚では「独身証明書」という書類が必要とされるのが一般的ですが、夫に聞いても「独身証明書」なんて知らないと言われました。早速、夫に市役所に確認してもらい、一般的には使われていませんが、国際結婚の場合は必要になるということが分かりました。ですから、「独身証明書」と聞いても、おそらく多くの日本の方は「ええ?!何それ??」と反応するでしょう。その存在を知らない日本人はたくさんいるだろうと思います。
日本で、結婚手続きは市役所もしくは区役所で行われています。私の書類は、当然インドネシア語で書かれているため、市役所に提出する前に日本語に翻訳してもらう必要があります。そのため、在日インドネシア大使館に提出し、日本語に翻訳してもらいました。その後、婚姻届も含めて全書類を揃えてから市役所に提出に行きました。(*必要な書類は、大使館のホームページまでご確認ください)。
インドネシア国籍の方、必要な書類についてはこちらにご確認ください(インドネシア語)
管轄の市役所の担当者の方は、国際結婚対応の経験がある別の市役所に電話したり、国別に手続き方法がまとめられた分厚い本で調べたりしてくれました。それを見て、「国際結婚は珍しいんだなぁ…」と思いました。それでも、担当者の仕事はすごく早くて、丁寧に説明してくれて、本当にきっちりしてくれました。「さすが日本!」だと改めて思い、私は日本がもっと好きになりました。
婚姻届けで姓と名は別々で書かないといけませんが、私には姓がなく名だけなので、婚姻届の書き方でも戸惑った覚えがあります。結局名前を別々にしないでそのまま書かせてもらいました。さらに、市役所に書類を提出した際、私は自動的に夫の姓を名乗ることになると思っていましたが、そうではなかったことも驚きでした。
市役所での手続き後、インドネシア大使館で絶対欠かせないイスラム教の結婚(ニカー)を行いました。そこで、インドネシア公式の結婚手帳(パスポートサイズで、赤と緑の結婚手帳)も発行してもらい、日本とインドネシアの両国で2人はめでたく夫婦になりました。
インドネシア国籍の方、ニカーのための書類についてはこちらにご確認ください。
大使館の担当者には大変親切に対応してもらい、今でも感謝しています。大使館では、ムスリムになったばかりの夫へ、「日本では豚やアルコール、ハラームのものが多いですが、ムスリムとしてきちんと教えを守れると確信しています。頑張ってください」と優しいアドバイスを下さいました。
アルハムドゥリッラー、お陰で、日本の結婚手続き、インドネシア(イスラム教のニカー)は無事終わり、残るハードルはビザだけになりました。