ムスリムの子供たちの教育
寄稿:Rahmania Radjadiさん(http://www.rahmaniaradjadi.com)
「ムスリムが日本に住むってどんな感じ?」パート4です。前回のパート1、2、そして3では、仕事や勉強のために日本への移住を考えている方の助けになればと、お祈り、モスク、食、ラマダーン、イード・ムバラク、イード・アル=アドハ、そして動物のいけにえについてお話しました。
皆さんご存知の通り、日本は旅行、仕事、そして勉強のために訪れる外国人がとても多い国です。もちろん、ムスリムも例外ではありません。十数年前から日本に住むムスリムの数は増え続けていて、日本で家族を持ち子供を育てるムスリムもたくさんいます。ムスリムとして生まれムスリムの家庭で育った方は、イスラームを深く理解して愛するためには子供のころからイスラームの基礎を教えることの大切さは理解できるでしょう。
成長していく上でクルアーンやハディースを覚え、イスラームの五つの柱と六つの信仰箇条を理解すること、預言者の話を聞いたり読んだりすることはとても大切で、私もいつか自分の子供たちにも同じような経験をしてもらいたいと思っています。
この記事を書くにあたってネットで情報を集めていた際、日本に住むムスリムの教育における問題点を取り上げた論文を見つけました。その論文は日本人の大学院生によるもので、東京に住む50人のムスリムの親にインタビューをした結果、ほとんどの方は子供を日本の私立やインターナショナルスクールに通わせるよりも母国の学校に通ってイスラームについての教育を受けることを希望している、とのことでした。イスラームの教えと日本のカルチャーの埋められない溝について心配している親が多く、このため子供を日本の学校に通わせることに不安を抱いているようです。
もちろん、それぞれの家庭の事情がありますし、子供を日本の学校に通わせるか母国の学校に通わせるかはあなた次第です。日本の学校に入学する前にはきちんと事前に調べてからにしましょう。
東京にはイスラーム、IHES、そしてケンブリッジのカリキュラムを総合的に学べる私立学校があります。情報はこちらかどうぞ(yuaischool.com)。また、インドネシア人の子共たちにはありがたいことに、インドネシアのカリキュラムもあります。
では、そのような私立学校が周りにない場合はどうしたら良いでしょうか?
それは、親として、自分が愛するイスラーム宗教の教えを子供に伝えるのです。家で楽しく学べる環境を作ってあげるのが一番ですが、インターネットや日本のイスラームコミュニティで信頼できる資料などを探してみましょう。ネットや本屋で本を買い、預言者やクルアーンの話を子供に読み聞かせるのも良いでしょう。家族から宗教について紹介し学ばせることが子供にとっては一番自然なので、信仰が足りないから、などと不安に思う必要はありません。もっと深くイスラームの教えを知りたい場合は近くにあるモスクに行ってみると良いでしょう。
おわりに
ムスリムがマイノリティの国に住むことは良い点も良くない点もあります。良くない点はムスリムの子供がイスラームのことを勉強する機会が少ないということですが、良い点は、それを突破する解決策が必ずあるということです。子供を母国の学校に通わせてより良いイスラーム教育を受けさせるにしろ、イスラームコミュニティ、近所のモスク、インターネットでの検索などの力をかりて自分で教育するにしろ、いろいろと手はあります。
このシリーズの次のパートでは、ムスリムがマイノリティーであり、社会生活の様々なレベルで全く異なった文化を持つ国で、どのように私の家族や友人たちが子育てを行なっているかをお伝えします。記事はいかがでしたか? お読みいただきありがとうございました。
関連記事
[bc url=”https://halalmedia.jp/ja/archives/20245/what-is-it-like-for-a-muslim-to-live-in-japan-part-1/”]
[bc url=”https://halalmedia.jp/ja/archives/20254/what-is-it-like-for-a-muslim-to-live-in-japan-part-2/”]
[bc url=”https://halalmedia.jp/ja/archives/22297/what-is-it-like-for-a-muslim-to-live-in-japan-part-3/”]