イード・アル=アドハと動物のいけにえ
寄稿:Rahmania Radjadiさん(http://www.rahmaniaradjadi.com)
あなたは会社の出張で日本に来ているムスリムですか? それとも、日本にある会社で働くことになったムスリムですか? それとも、留学のために日本に来たのでしょうか? 日本でムスリムが住むということはどういうことなのか、考えたことはありますか? そんな疑問を抱いたことがある方は、ぜひ、この記事を参考にしてください。
パート1とパート2では、お祈り、モスク、食、ラマダーン、そしてイード・ムバラクについてお話しました。今回のパート3では、イード・アル=アドハと動物のいけにえに関しての経験を共有したいと思います。
イード・アル=アドハ
イード・アル=アドハは神の命令により、一人息子をいけにえに差し出した預言者イブラーヒームをたたえるお祭りです。神は預言者イブラーヒームのその信仰深さに心を打たれ、息子を羊にすり替えたため、結果的に息子は助かったという話です。
イスラムカレンダーのなかでも得に神聖なる日のひとつで、またの名を犠牲祭といい、イスラム教徒のマッカへの巡礼である「ハッジ」の締めくくりにこの日を祝います。
ハッジの計画
ハッジやウムラが組み込まれたツアーや旅もありますので、日本でこれらを祝うことは難しくないはずです。ハッジやウムラのサービスを提供する旅行プランを吟味して一番良いものを探すことが大事です。行ったことがある友達に聞いてみたり、ネットで調べたりしてみましょう。
礼拝
イード・アル=アドハのお祝いの間はムスリムはイード・ムバラクの日と同じように祈りを捧げます。私は過去2年間のイード・アル=アドハは主人の家族と一緒に日本で過ごしました。パーティなどの時と同じように、お祭りのときによく食べる料理を作り、友人たちも誘ってみんなでイード・アル=アドハを祝いました。
ムスリムコミュニティやムスリム国家の大使館もイード・アル=アドハの礼拝を行う場所を決めている場合が多いです。サウジアラビア大使館で礼拝をした年もありますし、別の年には東京インドネシア共和国学校にあるインドネシア人のコミュニティ、インドネシア会館で礼拝をしました。
日本に来たばかりのムスリムの方も安心してください。イード・アル=アドハの礼拝を日本で行うのは簡単です。大使館の公式サイトにアクセスして、イベントや礼拝のスケジュールを確認しておきましょう。
動物のいけにえは?
私の母国インドネシアはほとんどの市民がムスリムなこともあり、動物のいけにえを捧げる際に困難を感じることはありませんでした。インドネシアでは、イード・アル=アドハの前になると酪農業者が近所まで動物を販売しに来るため、信者たちはそこからいけにえに捧げる羊や牛を選び、モスクに運びます。
では、日本ではどうでしょうか? 動物のいけにえを捧げることは可能なのでしょうか?
あなたに動物のいけにえを捧げる気があるのであれば、方法などはそれほど気にしなくても大丈夫です。動物のいけにえを用意してくれるモスクがあるので、そちらに行けば問題はありません。近所のモスクに連絡してイード・アル=アドハ用に動物のいけにえを用意しているか聞いてみましょう。
わたしが知っている範囲で、イード・アル=アドハの最中に必ず動物のいけにえを用意しているところは大塚モスク(http://www.islam.or.jp/en)です。詳しい情報は公式サイトから探してみてください。
おわりに
日本に住んでいてもイード・アル=アドハを 祝うことが負担になったり妨害されたりすることはありません。日本に行く前に、ぜひハッジやウムラの計画を立てておきましょう。
この記事を読んでくださりありがとうございます。次回のパートも楽しみにしていてくださいね!
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