シンガポール、香港、台湾に次ぐ8位にランクイン
毎年春に発表され、大きな注目を集めているのがGlobal Muslim Travel Indexです。シンガポールのCrescent Rating社とアメリカのマスターカード社が監修・発表するムスリムフレンドリーな旅先ランキングは、世界130の国・地域を対象に11項目の評価を基準に算出されています。
2016年の結果の特徴は、非OIC諸国の得点スコアが伸びたという点です。具体的に申し上げると、2015年から2016年にかけてのOIC諸国トップ20カ国平均の得点は65.8から66.6へと0.8ポイント伸びましたが、非OIC諸国トップ20カ国のそれは47.7から50.3へと2.6ポイント伸びました。つまり、非イスラム諸国でのムスリムフレンドリー環境の整備が進んでいるということです。
総合ランキングの一位はマレーシア、非OIC諸国としての一位はシンガポール(総合8位)、日本は今年非OIC諸国として8位(総合34位)となり、初めてTop10入りを果たしました。
東アジア勢としては、香港が5位、台湾が7位(共に非OIC諸国として)に過去最高でランクインし、にわかに東アジアが激戦区になってきています。
評価の詳細を見ると、日本は香港と台湾に比べムスリム旅行客に対する関心の高さは評価されているものの、ビザの要件やコミュニケーションに難ありといった面で劣っています。
日本が次の目標である非OIC諸国としてTop5を狙うには、先を行くシンガポール、タイ、香港、台湾と協調しながら、その成功例を学んでいくことが重要になるでしょう。
MasterCard-CrescentRating Global Muslim Travel Index 2016
http://newsroom.mastercard.com/asia-pacific/documents/report-mastercard-crescentrating-global-muslim-travel-index-2016/